ドグラ・マグラ

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夢野久作1889-1936小説家、軍人、禅僧

ドグラ・マグラは、夢野久作の代表作とされる小説。小栗虫太郎の「黒死館殺人事件」、中井英夫の「虚無への供物」と並んで、日本探偵小説・三大奇書に数えられています。三大奇書とは知らず、表紙のインパクトで手に取りました。読んだ人の数だけ解釈があるのもうなずける作品でした。読み終えると精神異常をきたすといわれてたので、時間のあるとき精神的に余裕のあるときに読み進めました。

一人の患者が精神病院にいるところから物語は始まっていきます。読み進めていくと、九相図が一つのキーポイントになっていることがわかります。九相図は、日本画における伝統的なモチーフ・コンセプト。屋外にうち捨てられた死体が朽ちていく経過を九段階にわけて描いた仏教絵画のことをいいます。死体の変遷を九の場面にわけて描くもので、死後まもないものに始まり、次第に腐っていき血や肉と化し、獣や鳥に食い荒らされ、九つ目にはばらばらの白骨ないし埋葬された様子が描かれることが多いです。現代では、画家の松井冬子さんや写真家の宮崎学さんの作品にもこのコンセプトが使われています。

また、ドグラ・マグラは松本俊夫監督によって、映画化されているらしく、評判も良いそうです。8月から映画紹介アカウントの始動、youtubeでファッションにまつわる映画を紹介していきます。それまでに見ておきたい作品です。原書から映画、映画から原書にあたっていくと理解が進んで楽しいですね。

1回目読了 2018/01/13

ご拝読ありがとうございました。それでは、さようなら。気をつけて:)

著者: 夢野久作 出版: #角川書店 文庫: 上324p 下382p

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