ポイント
・相手を騙そうとするとき、自分が最も騙される
・人間の価値は変動する
・間違えたことは忘れやすい
・恋よりもそれによる趣味の方が楽しい
ラ・ロシェフコー
1613-1680
パリの公爵。
17世紀のフランスでは知的な遊びとしてマクシム(=箴言=格言=短い戒め)が流行っていました。本書は、#ロシェフコーによる504本の箴言集です。難しい理屈はなく読みやすく、逆説や比喩によって面白さが倍増されています。
例えば、「われわれの美徳はたいていの場合、仮装した悪徳にすぎない。」とあり、愛・友情・勇気など美名の下にひそむ打算・自己愛という業を1、2行の断言であばき、読者を挑発します。ものごとの裏側を見ることの大切さや、社会や自分を省みることの大切さに気づかされます。
5つの美徳とその裏に潜む本心
・謙虚 ⇄ 騙さないようにしていると、逆に自分が騙されやすい
・仁徳 ⇄ 弱さから人は裏切る
・誠実 ⇄ 他人を欺くと自分も欺くことになる
・正義 ⇄ 約束は希望で始まり、恐怖によって果たされる
・友情 ⇄ 欺かれるより疑うことの方が恥ずかしい
著者: ラ・ロシェフコー 翻訳: 二宮フサ 文庫: 370p 出版: 岩波書店
1回目 2021/01/19
ご拝読ありがとうございました。それでは、さようなら。気をつけて:)
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