-英雄とは命を差し出すリスクテイカー-
ポイント
・つねに死から考える
・命を捧げないと人はついてこない
マルクス・アウレーリウス。121-180。ローマ皇帝 、 哲学者
戦争が常にあったローマ時代、自身も先頭だって戦闘に参加したアウレリウス。リーダー自身が自分の命を戦場で晒すことによって、周囲から信頼が生まれる。そんな軍人のトップの言葉は重く、身に沁みます。
常に死と隣り合わせだったためか、自分が既に死んでいるかのように振る舞えとアウレリウスは述べています。この命への諦観から、人はいつか死ぬのだから、たとえ人が自分に危害を加えてもその人を憎まず、他人の過ちが気になるときは、即座に自ら反省し、自分も同じ過ちをしていないか考えようといいます。周りの雑音に気を取られず、自分の良心に正直に生きている不動心を持つアウレリウスと出会える本書です。
「君の肉体がこの人生にへこたれないのに、魂のほうが先にへこたれるとは恥ずかしいことだ。」
「誰がなにをしようといおうと、私はエメラルドでなくてはならない。私の色を保ってなくてはならない。」
牛肉を食べても牛にならないのと同じで、自省録から勇気を学んでも、今以上に勇敢にはならない。とニコラスタレブも言っています。本を読むなら最低でも公の場にアウトプットしないといけないなと思いながら書きました。
著者: マルクスアウレリウスアントニヌス 翻訳: 神谷 美恵子 文庫: 327p 出版: #岩波文庫
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