-奇祭から見る日本人の願い-
ポイント
・人の願いはいつも同じ
・五穀豊穣
・家内安全
・子孫繁栄
北条秀司。1902-1996。日本の劇作家、演出家、著述家
劇作家の北条さんが綴った50年前の日本各地のお祭り紀行。日本のお祭りに参加したくなる本です。あとがきには奇祭という文字をなぜ使ったか説明されています。現代の感覚から見た上でその様式が珍しいという意味だそうです。お祭りの名前も当時のものを採用しています。巻末に今日の呼び名と開催場所と時期が記載されていて便利です。
読み進めていくと、どのお祭りも、五穀豊穣、子孫繁栄、家内安全と古来厳粛な信仰心によるお祭りがほとんどで、その根源的な願いの表現の一つとしてお祭りの形になったことがわかります。
とくに見てみたい、いや参加してみたいお祭りは「牛久保城下のうじ虫祭り」。民主的だった殿様が、豊年祝いにお百姓たちを城内に呼んで、酒を振る舞い、思うままに一日遊び暮らさせます。酔い潰れたお百姓さんたちが帰り道にバッタバッタと路上に倒れ込み、そのうれしさを後世に伝えるために始まったお祭りだそうです。youtubeで「うなごうじ祭り」検索すると出てきます。
山登りには有名な金峯山にある金峯山寺蓮華会による蛙飛びのお祭りも見ていて楽しいです。
都内は6/20に一旦宣言が解除になりますが、なかなか旅行には行きづらい状況ですね。またGOTOトラベルが再開されるときのために、旅行先をリストアップしています。来月7月から旅行記も書いていきますので、プロフィールのブログもチェックしていただけると幸いです。
著者: 北条秀司
出版: 淡交社
単行本: 288p
1回目読了 2021/03/19
ご拝読ありがとうございました。それでは、さようなら。気をつけて:)
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